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早明戦レポート 1

ビッグゲーム!! 〜大学ラグビー招待試合 早明戦〜 レポート1

ビッグゲーム!! 〜大学ラグビー招待試合 早明戦〜 レポート1

2023-05-19
大学ラグビー、そして日本ラグビーに大きく貢献して来た両校が初めて熊本の地で対戦した。1923年創部の明治大学ラグビー部は今年が創部100周年のメモリアルイヤー。負傷のためウォーターボーイとしてグラウンドに立った廣瀬雄也キャプテンは、父親がニコニコ堂→サニックスで活躍し、その姿を見てラグビーを始めた生粋の九州ラグビー人。
かたや1918年創部の早稲田大学は、佐賀県出身の大田尾竜彦監督のもと、福岡・久留米出身でりんどうヤングラガーズ→筑紫丘RCJSから桐蔭学園高校に進み全国制覇を成し遂げた伊藤大祐キャプテンが率いる、大学選手権最多優勝校だ。
 
開場前のスタッフミーティングでは、熊本県協会野口理事長から「我々スタッフが、笑顔でおもてなしの心を忘れずに観客を迎え、試合を迎えよう!」と言う言葉があり、永野副会長からも、「5,000人を超える来場者数が見込まれますが、W杯開催を経験している我々です。その自信と誇りを持って、今日は対応していきましょう!」とハッパがかけられる。
ライバル校・伝統の一戦には、ラグビーファンのみならず両大学の卒業生も多く来場し、普段のラグビー試合とは趣の違った雰囲気も醸し出されていた。
熊本出身の明治大学OB 50代男性は、「大学の同期たちがこの一戦を観戦するために熊本を訪れてくれました。試合がキッカケで、我が故郷で同窓会的なことができて、熊本を楽しんでもらえる良い機会となりました。自分も嬉しいです。試合後は黒川温泉にも連れて行き、熊本を満喫してもらいます。」

明治・早稲田両大学ラグビー部OBによる体験会や、充実の飲食ブースは試合前の来場者には十分な「ウォームアップ」。
フィールドではオープニングゲームとして中学生交流試合・熊本県選抜対宮崎県選抜が行われ、前日の雨から一転して気持ちいいほどの五月晴れと共に、会場の熱をぐんぐんとあげていった。
監督就任3年目の明治大学・神鳥裕之監督は「早稲田大学と言うライバル・“骨のある”格好の相手に対して、接点、モメンタム(勢い)、フィジカルで圧倒していこうと選手には伝えました。特にフォワードについては、サイズアップしてスピードもプラスされた『ハイブリット・フォワード』に注目してください。」。
同じく就任3年目の早稲田大学・大田尾監督は「選手自身がやろうと意図しているプレーを、見ている人がわかるようにパフォーマンスをしっかり出し切るようにと。それをやり切れないと次には進めないと伝えました。」「昨年よりも、この時期にしてはハードな練習をして来ている」(早稲田大学・田邊秀樹コーチ)という早稲田大学と、記念すべき年に覇権奪還を狙う明治大学の一戦への期待は高まっていた。
小国郷ラグビーフットボールクラブスマイルズ、そして人吉ラグビースクールのエスコートキッズを伴って選手入場。大学生のお兄さんたちの大きさに、驚きというよりははしゃいでいた子供たちも、試合直前の緊張感でキリリとした表情を湛える中、両校の校歌が会場に流れた。
13:05 濱田巧レフェリー(九州協会)のホイッスルでキックオフ。
その後フィールドには、「ビシッ、バシッ」と言う乾いた音ではなく、鍛え上げられた選手たちの肉体がぶつかり合って発する、まるで名作漫画『北斗の拳』で表現された、文字で表せない“振動のようなモノ”がスタジアムに響く。中継放送では決して体感できない生の体験を感じることが「現場」には満ち溢れている。 

※続きは早明戦レポート2をご覧ください。
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